英会話のGaba
「中高生の日常生活と勉強に関する調査」
~中高生のコミュニケーション事情や勉強の悩みは!?~
最近では、厚生労働省から中高生のインターネット依存に関する調査の結果が発表されたり、中高生のLINE利用やLINEいじめについてのニュースをよく目にしたりするようになりましたが、中高生のコミュニケーション事情や本分である勉強の事情はどのようになっているのでしょうか。英会話のGabaでは、中高生の日常や勉強観を探るため、全国の中高生に対し、「中高生の日常生活と勉強に関する調査」を実施いたしました。
《中高生の日常生活》
~~中高生が日頃の生活で大切にしていること~~
最も大切にしていることに男女差 男子では「友だち」、女子では「自分一人の時間」がトップ
~~中高生のモバイル端末所有状況~~
ケータイ所有の中高生4人に3人がスマートフォンを所有、所有率最多は高校1年生で86.8%
~~中高生のコミュニケーション方法~~
母親とコミュニケーションをとっている中高生の4人に1人が母親と「LINE」
友だちとのコミュニケーション方法 「LINE」が「ケータイ・スマホの通話・メール」を上回る
~~中高生のコミュニケーション時間~~
中高生の両親との1日のコミュニケーション平均時間 父親とは39分、母親とは1時間31分
恋愛重視タイプの中高生は周囲とのコミュニケーションが活発
《中高生の勉強事情》
~~中高生の教科観~~
中高生の好きな教科 1位「体育」、2位「音楽」、3位「理科」
中高生にとって英語は“社会に出てから役に立つと思う教科”
~~中高生の語学関連の考え・気持ち~~
“小学校の教科に“英語”があって欲しかった” 中高生の57.1%が同意
“社内公用語は怖くない”4人に1人
~~中高生の勉強の悩み~~
中高生の9割が日頃の勉強に悩みあり
勉強における悩み 1位“やる気が出ない”が8割、“勉強についていけない”は4人に1人
- 調査期間:
- 2013年9月4日~9月9日の6日間
- 調査対象者:
- 全国の中高生男女
- 回答数:
- 合計1,000名(有効回答から各性・学年(※)の比率が均等になるように抽出)
※学年は、中学生/高校1年生/高校2年生/高校3年生の4区分とした。 - 調査協力会社
- ネットエイジア株式会社
調査結果
《中高生の日常生活》
~~中高生が日頃の生活で大切にしていること~~
◆中高生が最も大切にしていること 1位「友だち」32.1%、「家族」を上回る
◆最も大切にしていることに男女差 男子では「友だち」、女子では「自分一人の時間」がトップ
中高生は、日常生活において何を大切にしているのでしょうか。
全国の中高生1,000名(全回答者)に、日頃の生活で最も大切にしていることを聞いたところ、最も多かったのは「友だち」で32.1%と3人に1人の割合となり、「家族」27.2%、「自分一人の時間」25.9%が次いで多くなりました。
男女学年別にみると、男子では、学年が進むにつれ「友だち」を最も大切とする割合が高まる傾向がみられ、中学生27.2%、高校1年生37.6%、高校2年生36.0%、高校3年生43.2%となりました。それとは逆に、学年が進むにつれ回答率が低くなったのは「家族」で、中学生36.0%、高校1年生28.0%、高校2年生22.4%、高校3年生18.4%と、高校3年生では中学生の半分程度の割合でした。一方、女子で特徴的だったのは、「自分一人の時間」を最も大切にしている割合が男性より高いことで、高校1年生では39.2%、高校2年生では32.8%と、いずれも「家族」や「友だち」よりも高くなりました。
【コメント】
中高生の3人に1人が日頃の生活で最も大切にしていることを「友達」としました。特に、男子では、学年が上がるにつれ最も大切にしていることが「家族」から「友だち」に移っている様子が窺えました。一方、女子では、中学生でそれぞれ1/3を占めていた「家族」と「友だち」が高校1年生では一旦大きく減少、代わりに「自分一人の時間」が最も大きな割合を占めるようになるものの、学年が進むにつれ、「家族」、「友だち」を最も大切にするとした割合は上昇し、高校3年生では「家族」、「友だち」、「自分一人の時間」が同程度となり、男女では異なる動きがみられました。
~~中高生のモバイル端末所有状況~~
◆ケータイ所有の中高生4人に3人がスマートフォンを所有、所有率最多は高校1年生で86.8%
◆タブレットの所有率は1割半、“持ちたい”は半数近く
全回答者(1,000名)(※)に、携帯電話(ガラケー)とスマートフォンの所有状況を聞いたところ、《携帯電話(ガラケー)》の所有率は38.3%、《スマートフォン》では75.6%となり、ケータイを所有している中高生の4人に3人がスマートフォンを所有していることがわかりました。スマートフォンの所有率を学年別にみると、中学生で77.6%、高校1年生で86.8%、高校2年生で73.2%、高校3年生で64.8%となり、高校生では1年生が最も高く、学年が上がるにつれて低くなりました。
また、その他のモバイル端末についても所有状況を聞いたところ、《タブレット》の所有率は15.2%、《電子書籍リーダー》は3.7%でした。タブレットについては、所有率は1割半でしたが、46.6%は持ちたいと思っていることがわかりました。
※本調査は、モバイルリサーチモニターに対して行っており、携帯電話(ガラケー)かスマートフォンのどちらかを持っている中高生が対象となっていま
す。
【コメント】
スマートフォンの所有率は中高生の4人に3人の割合(75.6%)となっており、スマートフォンが中高生の必須アイテムになっている様子が窺えました。また、中学生の1割半(16.0%)、高校1年生の1割(10.8%)、高校2年生の2割(20.4%)、高校3年生の3割(29.6%)は、現在持っていないものの“持ちたい”と思っており、中高生のスマートフォン所有率は、まだまだ高まる気配があります。
タブレットについてみると、所有率こそ1割半(15.2%)にとどまっていますが、“持ちたい”と思っている割合は半数近く(46.6%)に達しました。学校や通信教育で利用する機会が増えているといわれていますので、タブレットも今後、所有率が上昇するのではないでしょうか。
~~中高生のメディア接触時間~~
◆男子中高生が“ケータイ・スマホでのゲーム”に割く時間1日平均2時間7分
◆女子中高生のインターネット利用時間1日平均3時間4分
◆中高生の1日の接触平均時間 “インターネット”が“テレビ”を36分上回る
◆“ケータイ・スマホでのゲーム”は中学生がピーク!?
全回答者(1,000名)に、1日のうちでインターネット利用やケータイ・スマホでのゲーム、テレビ視聴にどのくらい時間を割くことが多いか聞いたところ、1日の平均時間は、《インターネットの利用》が164分(2時間44分)、《ケータイ・スマホでのゲーム》が105分(1時間45分)、《テレビ視聴》が128分(2時間8分)となりました。これらを男女別にみると、《インターネットの利用》に割いている1日の平均時間は、女子が184分(3時間4分)で男子と比べ41分長くなりましたが、《ケータイ・スマホでのゲーム》では男子が127分(2時間7分)で女子より44分長くなりました。 また、学年別に《ケータイ・スマホでのゲーム》の1日の平均時間をみると、中学生が最も長く125分(2時間5分)と2時間を超え、学年が進むにつれ短くなり、高校1年生で107分(1時間47分)、高校2年生・3年生では90分台(1時間30分台)になりました。
【コメント】
“若者のテレビ離れ”といわれて久しくなり、また、最近では中高生のインターネット依存に関する調査結果が厚生労働省から発表されましたが、本調査では、中高生のインターネット接触時間は1日平均2時間44分、テレビの視聴時間は同2時間8分となり、インターネット接触時間のほうが平均36分長いことがわかりました。
~~中高生のコミュニケーション方法~~
◆母親とコミュニケーションをとっている中高生の4人に1人が母親と「LINE」
◆友だちとのコミュニケーション方法 「LINE」が「ケータイ・スマホの通話・メール」を上回る
◆学校の先生ともLINE!? 学校の先生とのコミュニケーションで5%が「LINE」を利用
中高生のスマートフォン所有率が高いことがわかりましたが、家族や友だちなど周囲の人とのコミュニケーションにはどの程度使われているのでしょうか。それぞれの相手とコミュニケーションをとっているとした中高生に周囲の人とのコミュニケーション方法を聞きました。
まず、親とのコミュニケーション方法をみると、「直接会話」(対父親85.5%、対母親91.6%)や「ケータイ・スマホでの通話・メール」(対父親54.7%、対母親68.7%)が主な方法となっているようです。それらに続いたのは「LINE」(対父親15.6%、対母親23.7%)で、母親とコミュニケーションをとっている中高生の4人に1人が、母親とLINEをしている結果となりました。
次に、友だちや異性(友だち以外の)とのコミュニケーション方法をみると、「LINE」(対友だち79.8%、対異性62.3%)が主な方法の1つとなっているようで、「直接会話」(対友だち87.9%、対異性71.9%)に次いで高く、「ケータイ・スマホでの通話・メール」(対友だち71.5%、対異性41.8%)よりも多くの中高生に利用されている方法となりました。また、「Twitter・ダイレクトメッセージ」(対友だち24.5%、対異性13.3%)や「Skype」(対友だち15.1%、対異性5.9%)、「Facebook・メッセージ」(対友だち7.7%、対異性3.9%)を利用しているとの回答もみられました。
さらに、学校の先生とのコミュニケーション方法についてみると、「直接会話」(94.4%)が主な方法となっていますが、「ケータイ・スマホでの通話・メール」(18.9%)や「LINE」(4.9%)との回答もみられ、多くはないものの、これらを使って学校の先生とコミュニケーションをとっている中高生がいることがわかりました。
【コメント】
“LINE疲れ”や“LINEいじめ”といった言葉が出てきており、中高生のLINE利用に関する問題も出てきていますが、母親とのコミュニケーションでは4人に1人、友だちとのコミュニケーションでは8割が「LINE」を使っており、中高生のコミュニケーションにとって「LINE」は欠かせないものになっているといえるかもしれません。また、「Twitter」や「Skype」は友だちとのコミュニケーションでは使われていますが大人(親や学校の先生)とのコミュニケーションではほとんど使われていない方法であり、同世代と大人とのコミュニケーションで使うツールを使い分けている様子が窺えました。
~~中高生のコミュニケーション時間~~
◆中高生の両親との1日のコミュニケーション平均時間 父親とは39分、母親とは1時間31分
◆恋愛重視タイプの中高生は周囲とのコミュニケーションが活発
続いて、全回答者(1,000名)に、周囲の人とのコミュニケーションに1日でどのくらいの時間を割くことが多いか聞いたところ、平均時間は、《お父さんとのコミュニケーション》では39分、《お母さんとのコミュニケーション》ではその2倍以上の91分(1時間31分)、《友だちとのコミュニケーション》ではさらにその2倍以上の187分(3時間7分)となりました。男女別にみると、いずれの相手においても男子よりも女子のほうが平均時間は長くなり、特に、《母親とのコミュニケーション》では40分以上、《友だちとのコミュニケーション》では20分以上男子より長くなりました。
また、学年別に平均時間をみていくと、親とのコミュニケーションに割く時間は学年が進むほど短く、《父親とのコミュニケーション》では中学生は52分、高校1年生以上では30分台になり、《母親とのコミュニケーション》では中学生が117分(1時間57分)、高校生は80分~90分程度(1年生89分、2年生82分、3年生79分)になりました。さらに、生活の重視項目タイプ別に平均時間をみると、《異性とのコミュニケーション》では恋愛重視タイプが164分(2時間44分)と際立って長くなりました。恋愛重視タイプは《友だちとのコミュニケーション》でも他のタイプの中高生よりも平均時間は長く、237分(3時間57分)でした。
【コメント】
友だちとのコミュニケーション時間が親とのコミュニケーション時間を大幅に上回り、学校にいる間や放課後の時間など、多くの時間を友だちと過ごしていることや、親とのコミュニケーション時間が中学生から高校生になると大きく減少することが改めてわかりました。また、恋愛重視タイプは、異性とだけではなく、友だちとのコミュニケーションでも他のタイプよりも多く時間を割いているようで、このタイプが活発に周囲の人と交流を図っている様子が窺えました。
《中高生の勉強事情》
~~中高生の教科観~~
◆中高生の好きな教科 1位「体育」、2位「音楽」、3位「理科」
◆中高生が嫌いな教科のトップ3は主要3教科
◆中高生にとって英語は“社会に出てから役に立つと思う教科”
これまで中高生の日常生活についてみてきましたが、勉強については、どのように感じているのでしょうか。
全回答者(1,000名)に、好きな教科や嫌いな教科、社会に出てから役に立つと思う教科などを聞いたところ、《好きな教科》の1位は「体育(保健含む)」(32.5%)、2位「音楽」(30.0%)、3位「理科」(26.4%)となりました。
一方、《嫌いな教科》では1位「英語」(48.4%)、2位「数学」(46.4%)、3位「国語(古文含む)」(36.5%)となりました。
また、《社会に出てから役に立つと思う教科》をみると、1位は2位以下を大きく離し「英語」(75.1%)となり、2位は「国語」(54.3%)、3位は「家庭科」(41.8%)でした。
さらに、“好き”とした教科をどれくらいの割合で“得意”と回答したかをみると、「英語」では67.4%となり、「数学」70.0%、「国語」76.0%、「理科」67.0%、「社会」59.9%など、好きな教科と得意な教科が重複している割合が高くなりました。
【コメント】
中高生の好きな教科のトップ3は、「体育」、「音楽」、「理科」と実際に体を動かす、歌う、実験するなど体験型で楽しさを感じやすい教科となり、嫌いな教科のトップ3は、「英語」、「数学」、「国語」と座学中心のいわゆる主要3教科となりました。また、「英語」は、“社会に出てから役に立つと思う教科”で、2位に20ポイント以上離す、ダントツの1位となり、中高生が英語の有用性を感じており、将来役立つ教科として捉えていることがわかりました。
“好きこそ物の上手なれ”といいますが、好きとした教科を高い割合で得意な教科とも答えており、その教科を好きになることが、得意になる近道といえるのではないでしょうか。
~~中高生の語学関連の考え・気持ち~~
◆“小学校の教科に“英語”があって欲しかった” 中高生の57.1%が同意
◆“海外留学したい”3割、“海外大学に進学したい”1割
◆“社内公用語は怖くない”4人に1人
全回答者(1,000名)に、語学関連の項目を提示し、あてはまるかどうか聞きました。
今年5月に政府は教育再生実行会議第3次提言の中に“小学校英語の教科化”や“中学校における英語による英語授業の実施”に関する内容を盛り込みましたが、《小学校の教科に“英語”があって欲しかった》に対する中高生の同意率(「非常にあてはまる」と「ややあてはまる」の合計、以下同様)は57.1%、学年別にみると、最も同意率が低かった中学生でも半数以上の52.0%が同意を示し、学年が進むにつれ高くなりました。また、《中学校の“英語”の授業は、英語で行って欲しい(欲しかった)》に対する同意率は39.2%でした。
留学や海外大学入学についても聞いたところ、《将来的に海外留学をしたい》では31.4%、《大学に進学するなら“海外の大学”に進学したい》では9.8%の同意率でした。
さらに、社会人になってからの社内公用語について聞いたところ、《将来、社内公用語が英語の会社に入社することは怖くない》は23.2%となりました。
【コメント】
“小学校英語の教科化”が話題になりましたが、現在の中高生の半数以上が《小学校の教科に“英語”があって欲しかった》と思っており、英語教育の早期化に対する賛成派が多くなりました。小学校英語が教科化された場合でも、苦手意識を持ってしまうような教え方ではなく、楽しく英語を学び、英語が好きになるような教え方が必要なのではないでしょうか。そのような教育であれば、英語嫌いの中高生の減少や海外に興味を持つ中高生の増加、さらには、海外留学希望者や海外大学進学希望者、英語が社内公用語の会社を恐れない学生の増加が見込めるのかもしれません。
~~中高生の勉強の悩み~~
◆中高生の9割が日頃の勉強に悩みあり
◆勉強における悩み 1位“やる気が出ない”が8割、“勉強についていけない”は4人に1人
次に、全回答者(1,000名)に、日頃の勉強における悩みを聞いたところ、悩みはないとしたのは10.2%と1割にとどまり、9割(89.8%)は何かしらの悩みを抱えていることがわかりました。それでは、どのような悩みを抱えているのでしょうか。
最も多かったのは「勉強のやる気が出ない」で77.7%と際立って高くなり、次いで「勉強以外にもやりたいことがある」(52.1%)、「勉強方法がわからない」(39.2%)、「勉強についていけない」(26.1%)、「勉強してもテストの点数が伸びない」(24.8%)、「何のために勉強しているのかわからない」(23.3%)が続きました。
生活の重視項目タイプ別にみると、勉強・部活重視タイプでは「部活との両立が難しい」が38.7%と4割となり、全体に比べ高くなりました。
【コメント】
勉強に悩みがあると回答したのは9割と、ほとんどの中高生が何かしらの勉強の悩みを抱えており、その悩みの多くが“やる気がでない”、“他にやりたいことがある”、“なんのためかわからない”といった『勉強と向き合えない』ことや、“ついていけない”、“勉強しても点数が伸びない”といった『成績』に関することでした。
また、勉強・部活重視タイプの中高生では、3人に1人が『部活との両立』の難しさを感じていることがわかりました。
調査概要
- 調査タイトル:
- 中高生の日常生活と勉強に関する調査
- 調査対象:
- ネットエイジアリサーチのモバイルモニター会員を母集団とする全国の中高生男女
- 調査期間:
- 2013年9月4日~9月9日
- 調査方法:
- モバイルリサーチ
- 調査地域:
- 全国
- 有効回答数:
- 合計1,000名(有効回答から各性・学年が均等になるように抽出)
(中学生:男女各125名/高校1年生:男女各125名/高校2年生:男女各125名/高校3年生:男女各125名) - 協力調査機関:
- ネットエイジア株式会社
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