英会話のGaba
「女性力に関する調査」
~女性ビジネスパーソンの意識・実態と女性力に対するイメージ~
◆女性ビジネスパーソンの実態
働く女性の人生観は? 「自己啓発」の意識に世代差 重きを置くのは50代
“憧れの女性”は、「気配りできる女性」と「行動力のある女性」
“今後身につけたいと思うスキル” トップは「英語力」、2位は「コミュニケーション能力」
◆女性ビジネスパーソンの女性力に対するイメージ
日本の働く女性の自己評価 “女性力ランキング”では「日本女性」は銅メダル
女性力のある女性とは? 上位は「気配りできる女性」「志の高い女性」「常識のある女性」
“社会的な地位が高くなると思う女性”のトップは「行動力のある女性」
◆女性ビジネスパーソンの職場
職場に女性管理職がいる 47.9%
女性が職場で活躍するために重要だと思うこと トップは「出産・育児後に復帰しやすい職場環境」
女性の活躍には「パワハラがない職場環境」が重要だと思う 44.9%
実際の職場環境は? 「出産・育児後に復帰しやすい職場環境」の実現は3割に満たず
働く女性が求める環境と実際の職場環境でギャップが目立つ「保育サービスの整備」
◆女性ビジネスパーソンの理想の女性上司
“理想の女性上司”のトップは「面倒見がよい女性」、女性著名人では1位「天海祐希さん」
近年、国内からだけではなく世界からも注目を集めている日本の女性力。日本の経済再生に向け、女性力への期待が高まっています。最近では、経済産業省が、女性の活用は企業のイノベーション促進やグローバルでの競争力の強化に貢献すると考えられているとし、東京証券取引所と共同で、女性活躍推進に優れた上場企業を選び「なでしこ銘柄」として発表しています。
そのような注目と期待を集めている女性ビジネスパーソンはどのような人たちで、女性ビジネスパーソン自身は女性力についてどのようなイメージを持っているのでしょうか。英会話のGabaでは、女性ビジネスパーソンの意識や実態、女性力に対するイメージを探るため、「女性力に関する調査」を実施いたしました。
- 調査期間:
- 2013年4月12日~4月15日の4日間
- 調査対象者:
- 20歳~59歳の女性ビジネスパーソン
- 回答数:
- 合計1,000名(有効回答から各年代の比率が均等になるように抽出)
- 協力調査機関:
- ネットエイジア株式会社
調査結果
女性ビジネスパーソンの実態
女性力への期待が高まる中、その期待を背負っている女性ビジネスパーソンの意識や実態を探るため、20歳~59歳の女性ビジネスパーソン1,000名(全回答者)に、人生で重視していることや憧れの女性像、ビジネスに関するスキルなど女性ビジネスパーソン自身について聞きました。
女性ビジネスパーソンが、「地位・名誉」「お金」、「恋愛・結婚」「出産・育児」、「交友関係」「自己啓発」を人生においてどの程度重視しているか聞きました。重視割合をみていくと、最も高かったのは「お金」で76.6%、「交友関係」72.5%も7割以上となり、それらに続いたのは「自己啓発」53.3%でした。世代別にみると、「お金」、「恋愛・結婚」、「出産・育児」、「交友関係」の重視割合は若い世代ほど高い傾向がみられ、最も高くなった20代では「お金」81.2%、「恋愛・結婚」58.4%、「出産・育児」52.0%、「交友関係」77.6%となりました。他方、「自己啓発」はそれらとは逆の傾向で上の世代ほど高い傾向となり、最も高くなった50代では63.2%でした。
【コメント】
人生における重視割合をみると、「恋愛・結婚」や「交友関係」の重視割合は若い世代の方が高く、「自己啓発」は上の世代のほうが高い傾向がみられました。若い時には人との関係を深めたり、広げたりすることを重視し、年齢を重ねるにつれ、さらに自分を高めるための自己啓発を重視するようになっていくのかもしれません。
次に、“憧れの女性”はどのような人か聞いたところ、「気配りできる女性」64.4%が最多となり、「行動力のある女性」50.3%、「常識のある女性」46.3%、「教養のある女性」43.7%、「言葉遣いがキレイな女性」42.2%が続きました。世代別に特徴をみると、20代では2位に「容姿がキレイな女性」59.2%、30代では4位に「人望がある女性」41.2%、40代では5位に「決断力のある女性」41.2%、50代では4位に「聞き上手な女性」40.4%となりました。
また、どのような人が“勤務先の男性から評価が高い女性”だと思うか聞いたところ、「気配りできる女性」65.2%が際立って高くなり、「常識のある女性」46.5%、「愛想のよい女性」45.3%、「聞き上手な女性」45.1%、「人を立てることができる女性」43.2%が続きました。
【コメント】
前項の人生の重視割合から、年齢を重ねるにつれ重視することが、人との関係から自分を高めることに変わっていく様子が窺えましたが、これは、憧れの女性像にも表れているようです。各世代で特徴がみられた女性像をみていくと、20代では「容姿がキレイな女性」、30代では「人望がある女性」が他の世代よりも順位が高く“キレイに思われたい”、“人から慕われたい”との思いが窺えました。他方、40代では「決断力のある女性」、50代では「聞き上手な女性」が他の世代よりも順位が高く“決断力”や“聞く力”といったスキルを身につけたいとの思いが窺えます。また、これから多くの出会いが待っている20代、部下を持つ立場になる30代、組織の意思決定をする立場になる40代、部下や後輩を育てたり、相談されたりする立場になる50代といった一般的に言われるような会社内での立場も背景にあるのかもしれません。
そして、女性ビジネスパーソンのスキルについて、“今、身についていると思うスキル”と“今後身につけたいと思うスキル”を聞きました。“今、身についていると思うスキル”では、「一般常識」49.7%が最多となり、「忍耐力」43.9%、「コミュニケーション能力」32.1%、「業務知識」32.0%、「パソコンスキル」30.3%が続きました。他方、“今後身につけたいと思うスキル”では、「英語力」48.5%が最多となり、「コミュニケーション能力」47.0%、「パソコンスキル」39.1%、「判断力」32.0%、「実行力」31.6%が続きました。 さらに、“女性力の高い人に備わっていると思うスキル”を聞きました。最も多かったのは「コミュニケーション能力」74.8%で、次いで「判断力」57.5%、「実行力」54.2%、「一般常識」53.3%、「敬語など正しい日本語」47.3%が続きました。そして、“今、身についていると思うスキル”と“女性力の高い人に備わっていると思うスキル”を比較すると、“今、身についていると思うスキル”が上回ったのは「忍耐力」と「パソコンスキル」のみとなりました。 また、ビジネスシーンにおいて気をつけていること/行っていることを聞いたところ、「言葉遣いに気をつけている」70.3%が最多となり、「身だしなみに気をつけている」66.5%、「態度に気をつけている」58.0%が続きました。
【コメント】
今後身につけたいスキルのトップが「英語力」となり、女性力への期待が高まっている中で、国際社会での競争も視野に入っていることが窺える心強い結果となりました。また、今の自分のスキルが女性力の高い人に備わっていると思うスキルを上回ったのは「忍耐力」と「パソコンスキル」のみとなりましたが、今後身につけたいスキルと女性力の高い人に備わっていると思うスキルをみると、上位5項目中3項目(「コミュニケーション能力」「判断力」「実行力」)が同じ項目となっており、今後そのギャップが埋まっていく可能性が窺えました。
そして、ビジネスシーンにおいて気をつけていること/行っていることからは、女性ビジネスパーソンが、周囲を不快にさせないように気をつけている様子が窺えました。国際社会と競争していこうという気概や周囲への気遣いといった、強さと柔らかさが同居していることが日本の女性力の特徴なのかもしれません。
女性ビジネスパーソンの女性力に対するイメージ
女性ビジネスパーソンの実態についてみてきましたが、女性ビジネスパーソン自身は女性力についてどのようなイメージを持っているのでしょうか。全回答者(1,000名)に、女性力のイメージについて聞きました。
◆日本の働く女性の自己評価 “女性力ランキング”では「日本女性」は銅メダル グラフ8|グラフ9
◆女性力のある女性とは? 上位は「気配りできる女性」「志の高い女性」「常識のある女性」 グラフ10
◆“社会的な地位が高くなると思う女性”のトップは「行動力のある女性」 グラフ11|グラフ12
※クリックでグラフが閲覧できます
全回答者(1,000名)に、“女性力”と聞いて何をイメージするか自由に記述してもらったところ、性格や品格についてなどの“女性の個性や持ち味”や妻や母としての力など“家庭的な力”、ファッションやメイクなどの“女子的な力”が挙げられました。細かくみていくと、「気配り/気遣い」18.0%が最も多く、「家事」7.5%、「美しさ・綺麗さ・美容」7.3%、「きめ細かさ」7.2%、「料理上手」6.0%が続きました。
次に、『女性力とは、社会や組織などの中で活躍する女性の力のこと』と定義した上で、“女性力が高そうな国”を聞いたところ、「アメリカ」58.1%が最多となり、「フランス」34.7%、「日本」29.4%、「イギリス」28.7%、「スウェーデン」24.4%が続きました。
また、“女性力のある女性”や“社会的な地位が高くなると思う女性”とはどのような女性だと思うか聞いたところ、“女性力のある女性”では、「気配りできる女性」68.3%が最多で、「志の高い女性」53.4%、「常識のある女性」52.6%、「行動力のある女性」51.7%、「聞き上手な女性」49.7%となりました。一方、“社会的な地位が高くなると思う女性”では、「行動力のある女性」65.3%が最多で、「志の高い女性」63.0%、「人望がある女性」60.0%、「決断力のある女性」57.1%、「責任感の強い女性」55.7%となりました。この2つの女性像を比較すると、“女性力のある女性”が“社会的な地位が高くなると思う女性”を大きく上回ったのは「気配りできる女性」や「包容力のある女性」などで、大きく下回ったのは「要領のよい女性」、「ビジネススキルのある女性」、「決断力のある女性」、「人望がある女性」、「社交的な女性」でした。
【コメント】
女性ビジネスパーソンから挙がった女性力のイメージは、個性や持ち味、家庭的な力、女子的な力など多方面にわたり、色々なイメージが持たれている様子が窺えました。上位に挙がっている「気配り/気遣い」や「きめ細かさ」はビジネスシーンでも役立つ場面があるのではないでしょうか。
また、女性力が高そうだと思われている国をみると、日本は3位となりました。日本の女性社会進出は世界に比べて遅れているという意見もある中、なぜ、女性力が高そうな国で日本は3位になったのでしょうか。背景には、女性ビジネスパーソンが持っている“女性力のある女性”のイメージと“社会的な地位が高くなると思う女性”のイメージの違いにあるのかもしれません。“女性力のある女性”の方が大和撫子的なイメージが強く持たれ、“社会的な地位が高くなると思う女性”の方がキャリアウーマン的なイメージが強く持たれている様子が窺えました。
女性ビジネスパーソンの職場
女性ビジネスパーソンの実態、女性ビジネスパーソンが持っている女性力のイメージについてみてきましたが、女性ビジネスパーソンは自分たちの活躍のためには何が必要だと思っているのでしょうか。全回答者(1,000名)に、職場について聞きました。
まず、女性の職場での活躍状況について聞きました。現在の職場に女性管理職がいるか聞いたところ、「いる」47.9%、「いない」52.1%と、現在の職場に女性管理職がいるのは半数近くとなりました。
また、女性が活躍している/活躍していそうだと思う業務を聞いたところ、「販売・サービス系」73.4%が最多で、「事務系(一般事務・秘書・受付など)」71.4%が僅差で続き、この2つの業務が際立って高くなり、「広報系」39.9%、「企画系(商品企画・商品開発など)」37.0%、「広告・宣伝系」36.5%、「営業系」36.0%がさらに続きました。
【コメント】
現在の職場に女性管理職がいる割合は47.9%と半数近くとなり、いない割合と拮抗する結果となりました。 また、女性が活躍している/活躍していそうな業務をみると、「販売・サービス系」と「事務系(一般事務・秘書・受付など)」との回答が目立ちました。この2つの業務に共通しているのは、女性力と聞いて思い浮かぶことで上位になった「気配り/気遣い」や「きめ細かさ」が役立つ業務ということではないでしょうか。
◆女性が職場で活躍するために重要だと思うこと トップは「出産・育児後に復帰しやすい職場環境」 グラフ15
◆女性の活躍には「パワハラがない職場環境」が重要だと思う 44.9% グラフ16
◆実際の職場環境は? 「出産・育児後に復帰しやすい職場環境」の実現は3割に満たず
◆働く女性が求める環境と実際の職場環境でギャップが目立つ「保育サービスの整備」 グラフ17
※クリックでグラフが閲覧できます
女性ビジネスパーソンの活躍についてみましたが、女性が職場で活躍するためには何が重要なのでしょうか。
女性ビジネスパーソンに女性が職場で活躍するためにどのようなことが重要だと思うか聞いたところ、「出産・育児後に復帰しやすい職場環境」68.1%が最多となり、「育児休業を取得しやすい職場環境」63.9%、「男女平等な人事評価・待遇制度」62.3%、「保育所など保育サービスの整備」48.8%、「パワハラがない職場環境」44.9%が続きました。1位の「出産・育児後に復帰しやすい職場環境」や2位の「育児休業を取得しやすい職場環境」は、特に若い世代で高く、20代では「出産・育児後に復帰しやすい職場環境」は79.2%、「育児休業を取得しやすい職場環境」は74.0%となりました。それとは逆に、3位の「男女平等な人事評価・待遇制度」は上の世代のほうが高い傾向となりました。
それでは、女性ビジネスパーソンが活躍するために重要だと思うことは、職場でどのくらい環境や制度が整えられているのでしょうか。重要だと思われている割合が高かった項目についてみると、「出産・育児後に復帰しやすい職場環境」は29.8%、「育児休業を取得しやすい職場環境」は31.6%と出産育児関連はどちらも3割前後にとどまり、「男女平等な人事評価・待遇制度」は22.1%でした。
また、女性ビジネスパーソンが重要だと思っていることと職場で行われていることにどれくらいのギャップがあるのでしょうか。“重要だと思うこと”と“実際に行われていること”の差分をみると、ギャップが大きかったのは「保育所など保育サービスの整備」44.1ポイント、「男女平等な人事評価・待遇制度」40.2ポイント、「出産・育児後に復帰しやすい職場環境」38.3ポイント、「育児休業を取得しやすい職場環境」32.3ポイントでした。
【コメント】
女性が職場で活躍するために重要だと思うことをみると、「出産・育児後に復帰しやすい職場環境」と「育児休業を取得しやすい職場環境」が1位、2位となり、「保育所など保育サービスの整備」も4位になるなど、『出産・子育てとの両立をサポートすること』が、女性社員・管理職比率を上昇させることや女性の業務領域を拡大させることなどの『女性登用を拡大すること』よりも重要だと思われているようです。しかし、職場で実際に行われていることをみると、出産育児関連は上位にはなりましたが、その割合は高いとはいえない状況です。
また、女性社員が重要だと思っていることと職場で行われていることのギャップをみると、「保育所など保育サービスの整備」や「男女平等な人事評価・待遇制度」、「出産・育児後に復帰しやすい職場環境」が目立っており、育児との両立や男女平等な評価・待遇など、女性が働き続けやすくなるために重要だと思われることでのギャップが大きくなっているようです。女性ビジネスパーソンが活躍のために重要だと思っていることと職場で実際に行われていることのギャップを埋めていくことが、女性力活用への近道といえるかもしれません。
女性ビジネスパーソンの理想の女性上司像
職場に女性の管理職がいる割合は半数近くとなっていましたが、政府や企業では、指導的地位に女性が占める割合を向上させる取り組みが行われています。今、女性力の活用に注目が集まっており、今後その割合はさらに増えることが予想されます。そこで、全回答者(1,000名)に理想の女性上司像について聞きました。
まず、女性上司が来るとしたらと仮定し、どのような女性を望むか聞いたところ、「面倒見がよい女性」65.3%が最多となり、「気配りできる女性」62.1%、「教え上手な女性」60.2%、「責任感の強い女性」59.6%、「常識のある女性」57.7%が続きました。1位の「面倒見がよい女性」は、特に20代で高く、78.4%と8割近くになりました。また、3位の「教え上手な女性」も20代が際立って高く、70.8%でした。
また、上司にしたいと思う女性著名人(タレント・歌手やスポーツ選手、政治家)を聞いたところ、1位「天海祐希さん」55.5%、2位「江角マキコさん」36.1%、3位「真矢みきさん」24.8%、4位「篠原涼子さん」21.8%、5位「澤穂希さん」21.1%となりました。
【コメント】
前出の“社会的な地位が高くなると思う女性”からは、一般的なリーダー像がイメージされている様子が窺えた一方で、望む女性上司像では、「面倒見がよい女性」、「気配りできる女性」、「教え上手な女性」が上位と頼り甲斐のある女性がイメージされているようです。
調査概要
- 調査タイトル:
- 女性力に関する調査
- 調査対象:
- ネットエイジアリサーチのモバイルモニター会員を母集団とする20歳~59歳の女性ビジネスパーソン
- 調査期間:
- 2013年4月12日~4月15日
- 調査方法:
- モバイルリサーチ
- 調査地域:
- 全国
- 有効回答数:
- 合計1,000名(20代:250名、30代:250名、40代:250名、50代:250名)
(有効回答から各年代の比率が均等になるように抽出) - 協力調査機関:
- ネットエイジア株式会社
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